新白河国際教育学院

正解と解説

問1 

正解は④。

クラッシェンの理論は、平成29年に「自然習得順序仮説」、平成30年に「モニターモデル」、令和元年に「情意フィルター仮説」が出題されている。

クラッシェンは、①第二言語の学習と習得は異なるものであり、学習によって得られた知識は習得された知識に変わることはないとし(習得・学習仮説(ノン・インターフェイスの仮説))、さらに次のような仮説を提唱している。②「モニター仮説」とは、学習者が意識的に学んだ知識は、学習者の目標言語による表現が正しいかどうかのモニター(監視役)として働くだけだという仮説のことである。③「自然習得順序仮説」とは、文法等の習得には、決まった普遍的な順序が存在しており、学習者は皆その順序の通りに言語を習得していくという仮説のことである。④「情意フィルター仮説」とは、不安や恐れがあると言語習得が進みにくいという仮説のことである。⑤インプット仮説(入力仮説)は選択肢のとおり。なお、①~⑤の仮説をまとめて、モニター・モデル(モニター仮説)やインプット仮説と呼ぶこともある。

問2

正解は③。

アコモデーション理論は、最近では平成28年、平成29年、令和元年に出題されており、今年も出題の可能性が高いと思われる。

アコモデーション理論とは、相手の話し方に似せて話そうとしたり、できるだけ違ったものにしようとして話したり、話し方が聞き手の側の影響を受けることをいう。例えば、子どもに向けて話すとき、子ども向けにできるだけやさしい話し方をしたりするなど。相手の話し方に近づけようとするコンバージェンスと、相手から離れていくダイバージェンスがある。さらにコンバージェンスは、自分の話し方よりも社会的に地位が高い話し方に合わせる上向き集中その逆の下向き集中に分けることができる。①はダイバージェンスの例、②はコンバージェンスの例である。④はコンバージェンスのうち上向き集中の例である。

 

問3

正解は②。

BICS(生活言語能力)とCALP(学習言語能力)については、最近では、平成29年、令和1年、令和2年と高い出題頻度となっている。また記述式でも、これらの能力に関連して出題される可能性も否定できないと思われる。

BICS(生活言語能力)とは、生活のなかのさまざまな場面で、人の表情や状況などさまざまな理解の助けのある状況で用いられるコミュニケーション能力のことであり、CALP(学習言語能力)は、レポートを書くとか、学校での勉強の際などに用いられる能力のことをいう。当然、CALPのほうが認知的に負担は大きく、また、文脈・場面への依存度が低くなる。

問4

正解は①。

異文化接触の際のスキルとして「エポケー」ということがしばしばいわれる。本来、エポケー(epoche)は、古典ギリシャ語で判断を保留・停止することを意味する語。もともと哲学の分野で用いられていた言葉であるが、異文化コミュニケーションの分野でも、相手の言ったことなどに関して自文化にもとづく判断を直ちに下すことはせず、相手の話を傾聴するようなコミュニケーションのスキルを指す語として用いられるようになった。「エポケー」は最近では、平成28年、平成29年、令和元年と出題されており、今年も出題の可能性が高いものと思われる。

 

問5

正解は①。

「やさしい日本語」は、もともとは、阪神・淡路大震災で、在留外国人等が、日本語を十分に理解できず、必要な情報を得られず適切な行動を取ることもできなかったため被害を受けたことをきっかけとして、災害発生時に、日本語が不慣れな外国人に、素早く的確に情報を伝えることなどを目的に考案されたものである。

「やさしい日本語」については、昨年記述式問題でも出題されたが、択一式は2年に1度以上の頻度で出題されている。したがって、今年も、出題の可能性は高いと考えられる。

やさしい日本語に言い換える際のルールとしては、例えば以下のようなものがある。

・一文を短くして、文の構造を簡単にする。

・難しい言葉を避け、簡単な言葉を使う。

・外来語(カタカナ語)はなるべく使わない。使うときは注意する。

・擬態語や擬音語は避ける。

・動詞を名詞化したものは分かりにくいので、できるだけ動詞文にする。

 

*解説等の内容の正確さには十分に注意を払っていますが、万一内容の不正確な点があったことにより損害が生じたとしても当校では一切責任は負いません。

 

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